T細胞性低グレードリンパ腫
この腫瘍は高齢犬に発症する傾向にあり、B細胞性高グレードリンパ腫に比べるとはるかに長期間生存期間が得られます。
診断はリンパ節の針生検、リンパ節の切除生検、PCR検査(遺伝子検査)などにより行います。
体表リンパ節は腫れていても元気、食欲はある期間が長いため無症状期間は治療の必要はないと言われています。しかし、リンパ節が腫れてくる事により咳や呼吸器症状、消化器症状、貧血、などなにかしらの症状が認められた時治療を開始します。
治療は抗がん剤投与になりますが、具体的にはクロラムブシルもしくはアルケラン、プレドニゾロンを使用してゆきます。この治療でリンパ節は完全に消失しない事もありますが多くは症状は改善し再度元気に暮らしてゆけます。
本院でも、無治療で2年以上、一時期治療していたもののその後落ち着いて3年以上経過しているワンちゃんもいます。
この病気は無症状でもきちんと診断をし、その後は定期健診などを行い治療のタイミングを見極める事が大切だと思われます。
リンパ節の細胞診所見では小リンパ球主体で反応性のリンパ節所見と類似している。
肺門リンパ節が腫大する事により咳や呼吸速拍の症状が認められる事がある。 |
口頭リンパ節の腫大により咳、呼吸困難、ものが飲み込みづらいなどの症状出る事あり。 |